ウフルIoTイノベーションセンター

future of IoTIoTの必要性と起こる未来

Vol.01「IoTへの取り組みが必要とされる背景」

その1:産業のデジタル化(デジタライゼーション)

IoT(Internet of Things:モノやコトがインターネットにつながるビジネストレンド)を語るよりも前に、その背景となっている巨大なうねりとしてまずは「デジタライゼーション(デジタル化)」と呼ばれる産業全体・ビジネスモデル全体のデジタル化について理解を深めておく必要がある。ここで言うデジタル化とは、これまでインターネットが流行し始めてからのような実装実現”手段”としてデジタル化したり、商取引”手段”としてのIT活用・デジタル化(デジタライゼーション)ではない。ITをビジネスにフル活用し、ビジネスモデル全体をデジタル化してしまうアプローチで、従来にはあり得なかったような方法でビジネスを実現しスピーディに展開することを意味する。

シスコシステムズで20年間CEOを務め、現会長であるジョン・チェンバース(John Chambers)は「全ての企業、政府がビジネスそのものの『デジタル化』を迫られている一方で、多くの企業がそれを実行できないか、デジタル化に失敗することになるだろう。10年後には(デジタル化に失敗して)今の大企業の40%が姿を消すだろう。」と言及している。それほどまでに全ての企業や政府にとって強烈なインパクトがある取り組みであり、本腰を入れて取り組まないと、たった10年で消え去る企業が続出するという読みだ。そして、彼らのポジションには「フルデジタル」のビジネスモデルを謳歌するスピーディな企業に取って代わられるという。

実際に近年デジタル化時代の勝ち組企業と言われる企業を俯瞰してみると、ECの巨大企業に成長したAmazon、スマートフォンによる決済ビジネスの雄Square、個人でも広告出稿を可能としたGoogleやFacebook、世界中のタクシー会社を脅威に陥れているUber、空き部屋や空き家を活用し旅行者を受け入れる「民泊」としての需要の掘り起こしと、瞬く間の定着を実現したAirbnbなどがある。これら企業の特徴は、自らは当該ビジネス領域の物理的な資産を持たずに、全てをデジタル空間上だけで実装実現してしまい、その領域の既存事業者を脅かす存在に成長しているということである。

また、これらの「フルデジタル」勝ち組企業のビジネスモデルを紐解いていくと、「クラウドエクスチェンジ」モデルと呼ばれる共通点に行き着く。彼らはIT技術をフルに駆使することによって、ほしいモノをほしいときに小さなロットで低価格で多種多様にラインナップして…とおよそ大量生産時代の事業者には対応できないニーズを把握している。一方で、供給家の稼働状況もITとOT(Operational Technology)によってリアルタイムに把握しているのだ。OT領域は人も作業に絡むため、中々稼働状況を正確にリアルタイムに把握することがこれまで困難であった。ところがIoTなどによって稼働状況をネットワークで収集・管理することが容易になったばかりか、それら需要家のニーズと供給家の稼働状況をクラウド上でマッチングすることで、これまで機会損失としてしか存在し得なかった潜在市場を丸ごと稼ぐ市場を創ってしまったため、そこに既存市場が飲み込まれていきつつある。
今後はこのクラウドエクスチェンジがデジタル時代のデファクトになる事が想定される。

ITとOTをクラウド上で繋いでExchange/Matchingさせて既存の機会損失分を丸ごと稼ぐビジネスモデル
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