ウフルIoTイノベーションセンター

future of IoTIoTの必要性と起こる未来

Vol.03「すべてをデジタルでつないだ世界」

その1:すべての境界がなくなること

ものごとがデジタルになるということはすでにこれまで30年近くにわたり、我々人間は経験してきている。たとえばアナログ回路から「デジタル回路」に変化したことで電子機器の設計が容易になり、これまでは下請け製造しかしていなかった新興国でも完成品が作れるようになり、価格破壊が起こった。絵コンテで描かれていたアナログなコンテンツが「デジタルコンテンツ」になったことで制作物としてのコンテンツの大量コピーが容易になり、海賊版が横行するようになった。これまでの商取引の手段がデジタル化して「インターネットでのeコマース」となったことで、時間と場所とリードタイムを問わない商取引がリアルタイムに世界中で行われるようになり、我々の生活やビジネスが激変したことなどが、「ものごとがデジタルになったこと」で起こった大きな変化だった。

そして今度はそれらが、ネットワークを通じてつながり、流通し始めた。すなわちIoT(ものごとのインターネット)化だ。その世界の中では、今まで対極にあってつながるはずがないと思われていたものごとや、別々のものごとだと捉えられていてまさかそれらがつながるとは思われていないものごと・空間などがつながり始めている。それによって起こっている事象は「ありとあらゆるものごとや空間、概念すらもはや境界がなくなってきている」ということだ。

たとえば、今日においては社内だけで完結するビジネスモデルは存在せず、P&Gやインテルなどが積極的に取り組んでいるオープンコラボレーションという考え方に代表されるように社外の英知も活用しながら自社のライセンスなどもオープンに提供し、相互にこれまでに取り組んでこなかったようなイノベーティブな姿を目指そうとする試みなどは社内外の境目をなくすものと考えて良い。その他にも現在取り組まれている人工知能がメカニカルなロボットに実装されて次第に物理的に人との見分けがつかないばかりか、知性をも人間を上回る日が来るかもしれないと言われ始めている。その頃には人とロボットの間のポストヒューマンという存在が誕生すると、AI(人工知能)研究の分野で世界的権威の一人であるレイ・カーツワイルは提唱している。こうなると、もはや人間とロボットの境目はなくなってきつつあると言えるかもしれない。

これに代表されるように実にさまざまなものごとや既成概念がすさまじい勢いで境目がなくなって収れんしていくことを「Digital Convergence」といったり、そのムーブメントを「Beyond the Border」と言ったり、IoT的なアプローチでは「Connect the Un-connected」と表現したりしているわけだ。

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